樽
- 作者: F・W・クロフツ,霜島義明
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/11/21
- メディア: 文庫
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読んだのはこれじゃなくて、早川ミステリ版だったのですがアマゾンでは見つからず。
殊能将之氏の「黒い仏」は、この作者の名前のもじりだったのですね。読んでないけれど。
なぜだかこの作品を読んでいると眠くなってしまう症状が出てしまい、読み終わるのに大層時間がかかってしまいました。
面白かったんですけど。
通勤など移動中に電車の中で本を読むことが多いので、本を読みながら舟をこぎだすとそのまま本を取り落してしまったり、つり革から手を離しそうになったりしてしまいます。
なんか、電車って眠くなりますよね。
最初っからそうとはわからないのですが、アリバイ崩しものでした。
樽の中に女性の死体が詰められている事件で、初めは樽を運んだ運送会社の社員視点で、謎めいた事件の概要が明らかになり、
続いて事件を調べる刑事視点で、事件の大まかな裏側が見えてきます。ここで、一人の男性が殺人の容疑で逮捕されます。
最後は逮捕された男の弁護士を通して、探偵が登場し、完璧だと思われた真犯人のアリバイを崩していくという三段構えの話でした。
刑事編で犯人が捕まった時は、こんな結末かとがっかりしたのですが、それから探偵編で男を陥れた策略が明らかになっていくのがとても爽快でした。最後の方は電車で読んでいなかったせいもあるかもしれませんが、全く眠くなりませんでした。
さまざまな要因が絡み合って、真犯人のアリバイを強固なものにしているのですが、
船便やら電話交換手やら馬車やら、時代的なギミックが多かったのでそこまでストーリーに没入できなかったのが残念です。
自分のせいですけど。