紫色のクオリア

紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア うえお久光

本当はNOeSIS02 羽化をクリアしたので感想書こうと思ってたんだけど、読み終わっちゃったんでこっちから。
ノエシス、だらだらと数ヶ月掛けてやっていた所為で前半の内容が記憶に薄いです……。やり直そうかしら。

一章目は、人間が全てロボットに見える毬井ゆかりという少女について短いエピソードを束ねて紹介。
二章目は、毬井に『治療』されてしまった友人、波濤マナブを主人公にした話。

あれ?毬井が主人公じゃないの?表紙なんだけど。

二章、毬井はほとんど出てきません。
波濤マナブが、毬井にプラモデルを組み立てるように『直された』せいで平行世界の自分(?)と会話が出来るようになります。
そして謎の組織に入ったことにより死んでしまったゆかりを助けるために、『一番都合のいい平行世界の自分』に移動しつつ、何回も何回も世界をやり直しつづけ、最終的には自分の存在を消してしまうというかなりSF的な話でした。
面白くなりはじめたのが、本の丁度真ん中くらいで「これあと半分で終わるの?」と不安になりながら最後まで一気に読んでしまいました。
繰り返す世界の事は重要な部分以外かなり短く書かれていて、物足りなさもあったのですが、なんせ量が多いもので……。
これがゲームだったらこの本を読む何十倍も時間がかかっていただろうなーと思いました。なんというか、よくこの分量にまとめたな、と。

最終章はまあまあハッピーエンド。
読後感はいいものの、もうすこし毬井たちの日常を読みたい気持ちも。


うえお久光先生、悪魔のミカタ以来に読みました。が、悪魔のミカタの内容をほとんど覚えていないという……。
妹が借りてきていたのを横取りして読んでいたので、巻数飛び飛びで読んでいたような気がします。
あと、あのころは純情だったので主人公がやたらモテるのが許せなかった気が。
読解力が昔より若干あがったであろう今、あらためて読み直してみようかなー。