共食い

共食い 田中慎弥

第146回芥川賞受賞作品ですね。
文庫化されていたので読もう読もうと思いつつ今になってしまいました。

帯や、芥川賞の時のあらすじを見て、DV父の息子が、血にあらがえずDV道に堕ちる物語かと思ってたんですがそこまでじゃなかったです。もっとDVで人が死んだりするひどい話かと思った。
でてくる男キャラが(父と主人公である息子しかいないですが)軒並み性欲ダメ屑人間なのに対し、
女性キャラがみんな現実を受け入れつつもしたたかに生きていました。
本の後ろの方に付いてる対談で、瀬戸内寂聴さんが「女がよく書けてる」って言ってました。

第三紀層の魚」は釣りの話で、釣りした事ないのでぼけーっと読んでました。
でもこれも、お母さんとおばあちゃんがいいキャラでしたね。ちゃんと自分があって。
息子も、色々考えてていい子っぽかった。
でもみんないい人だと、パンチが足りない気がしますね。「共食い」読んだ後に読む事になるので、特に。


これ読んでる時、初めてつくばエクスプレスに乗りました。
駅舎が綺麗なのに、駅の周りにあまり建物がなくて新鮮でした。

先週の日曜日、国立科学博物館のつくば分館?でイルカの解体ショーをやっていたらしい。見たかったです。