輪るピングドラムについて本気出して考察してみる その1

「僕は運命って言葉が嫌いだ。生まれ、出会い、別れ。成功と失敗。人生の幸不幸。それらがあらかじめ運命によって決められているのなら、僕たちは何のために産まれてくるのだろう。裕福な家庭に産まれる人、美しい母親から産まれる人、飢餓や戦争のまっただ中に産まれる人。それらが全て運命だとすれば、神さまってやつはとんでもなく理不尽で残酷だ。あのときから僕たちは未来なんて無く、ただきっと何者にもなれないってことだけがはっきりしていたんだから。」


オープニング、これは晶馬のモノローグですね。
あのときって陽毬にペンギン女王が乗り移った時かしら。
何者にもなれないお前らに告げる!って言われたから?


「だからさ、リンゴは宇宙そのものなんだよ。手のひらに乗る宇宙。この世界とあっちの世界を繋ぐ物だよ。カムパネルラや他の乗客が向かっている世界だよ。つまりリンゴは愛による死を自ら選択した者へのご褒美でもあるんだよだよ。お終いじゃないよ。むしろそこから始まるって賢治は言いたいんだよ。愛の話なんだよ。なんで分かんないかな。」


これは宮沢賢治銀河鉄道の夜ですね。
そもそもこの小説、未完のまま賢治が死んでしまって、遺された原稿をかき集めて小説を完成させたはずなんですよね。
だから編集の方法によって物語の内容が変わる。

カムパネルラの友人が星祭りの日に川に落ちて、友人は助かり。助けに飛び込んだカムパネルラは死んでしまう。
死までの道のりが表題の銀河鉄道での旅になっていて、何故か主人公ジョバンニも同行している。小説の大半は銀河鉄道のシーンです。

もしかすると、冠葉の名前はカムパネルラから来ているのかもしれませんね。

あっちの世界は死後の世界ってことで、リンゴ=荻野目リンゴはこの世界と死後の世界を結ぶもの???

カンパネルラ=冠葉だとしたら、愛による死を自ら選んだ者。
そのご褒美にリンゴ=ピングドラムをもらった?

水族館のシーンで電話が来た人は、本当に女の子だったんでしょうか?ちょっとあやしいですね。


「これが、陽毬の運命だったんだ。」

「それが俺たちに科せられた罰だからさ。」

うーん。なんか怪しい。
冠葉怪しい。


「わらわはお前たちの運命の至る場所から来た。」


はじめは未来から来たのかなーと思っていたんですが、もしかして死後の世界?


晶馬の授業。黒板の内容は発生の仕組み。等黄卵、瑞黄卵、心黄卵、ってことは、卵=ペンギンの話????
ほ乳類ではないよねえ。。関係ないのかな。


「命の代償いただくぞ。」
生存戦略しましょうか。」


なんか代償にはらったっけ?晶馬はそのあと落ちたけど。
つーか冠葉のこって何してたのさ。

生存戦略ってことは、ペンギンサイドもこのことによって生き残りがかかってくるってことですかね。
つーか、冠葉すぐ帽子が操っているって気づくって察しよくない?よくなくなくなくなくsay yeah!


そんでEDは冠葉のモノローグ。そして陽毬にキッス!!!!!!
許せない。きもい。

「俺たちに科せられた罰」の罪にあたる部分が、妹大好きって部分ならまじ自重して欲しい。
「たち」っつーか冠葉だけじゃん。
晶馬も手ぇだしてるのかなあ、それは嫌だな。。。
違うと信じたい。

冠葉はもしかして、もう人じゃないのかもね。なんてね。


「人は、何のためにうまれるのか。あくせく毎日を過ごすためだけに人が作られたのだとしたら。それは何かの罰なのか、それとも皮肉なジョークなのか。そんなんじゃ、遺伝子にプログラムされた生存戦略に忠実な、動物の方がよっぽどシンプルで美しい。もしこの世界に。神さまと呼べるものがいるのなら、そいつに一つだけ聞きたい。人の世界に運命は本当にあるのか。もし、人が運命を無視して、本能も遺伝子の命令も無視して、誰かを愛したとしたなら、神さま、そいつは本当に人なのか。なんてね。
俺は、運命って言葉が嫌いだ。」