Yの悲劇

Yの悲劇 (角川文庫 ク 19-2)

Yの悲劇 (角川文庫 ク 19-2)

Yの悲劇/エラリー・クイーン (越前敏弥 訳)

エラリー・クイーンを読んだことがいままでありませんでした。
作者名は知っていたので、当然読んだことがあると思っていました。

奇妙な一族に起こる連続殺人?事件をシェークスピア俳優の探偵役ドルリー・レーンが解く
シリーズ二作目です。
二作目です!

一作目はXの悲劇なんですね。
Yの方が有名じゃないですか。こっちから読んじゃいましたよ。

本の四分の三くらいまで、一向に謎が解ける気配がなく、
更に二幕目(全三幕+舞台裏。二幕以降は一〇〇ページもない)の最後の方から怪しい空気が漂ってきて非常に不安になりながら読み進めていました。
「あっけにとられるエンド」という前情報はあったので、奇書系のオチかと疑ってしまいました。

三幕も何も解決せず、事件が一つ起こって終わり。
舞台裏で納得のいく推理が出、とてもアドレナリンが出ました。

ちょっと読者に謎を残すエンディングでしたが、分かりやすい謎だと思います。
もしかして、これって最初の発表時は舞台裏がなかったのでしょうか。でしたら、あっけにとられる気持ちもわかります。

あと、真犯人ってもしかして実行犯にいろいろ吹き込めることが出来たあいつじゃない? 一番利益あるし。
みたいなことも考えるのですが、どうでしょう。

他の人の考察も見てみたいですね。
色々考えられて面白い作品でした。