とうに夜半を過ぎて


とうに夜半を過ぎて (河出文庫)

とうに夜半を過ぎて (河出文庫)

とうに夜半を過ぎて/レイ・ブラッドペリ 小笠原豊樹/訳


30年くらい前の作品ですが、全く古さを感じませんでした。
透き通るような文章と、はっきりとした結末を出さず心の中に残り続けるラスト。
美しい短編集でした。

タイトルがいちいち格好良いのです。
「非の打ちどころない殺人」「なんとか日曜を過ごす」「永遠と地球の中を」
詩人みたい。
本文も詩的なところがありますね。

表紙の絵も素敵ですね。
七つの頭を持つカラスですかね?

(どうでもいい話ですが、中国妖怪について調べていたら、
頭が三つやら馬と人の頭を持つやら、三本足、一つの首に十の体など、めちゃくちゃな骨格を持つものが多くて悩んだ記憶があります。
日本の妖怪もちゃんと調べたら色々あるのかもしれませんが。
しかし、一つの首に十の体ってどういうことなのか)


レイ・ブラッドペリ、もっとほかの作品も読んでみようと思います。