アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風と、神様のいない日曜日


アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風/神林長平

複雑な話になってきました。
最初のほうの、異星体ジャムとの戦争という感じから、
自己とは、人間とは、地球人とは、現実とは何かという話に移っていきました。
戦闘機に乗ってるシーンが好きなので少なくて少し残念です。
でも最後は雪風の活躍で戦況が大きく動いたようで、格好良かったです。
続きはいつ出るのでしょうか。待ち遠しいです。


神さまのいない日曜日 (富士見ファンタジア文庫)

神さまのいない日曜日 (富士見ファンタジア文庫)

神様のいない日曜日 1/入江君人

王道的ないい話でした。
しかし、いびつな印象を持つ作品でした。
構成も世界観も背景の切り取り方もラストの盛り上げ方もかなり手練れたものだと思われるのに、
句読点の打ち方や、比喩の仕方、言葉の選び方にかなり気になるところがありました。
「神は水曜日に細々とした数字をいじくった。」とか、もっといい言い方あるんじゃないかとアニメの時点から思ってたんですが、本文はもっと色々と気にかかるところが……。
たぶん、わざと文章に独自性を出そうとしてやっているんでしょうが、気になる人は気になって物語に没入できないかもしれません。
それと、作中に大きな謎が二つあるのですが、かなり序盤から察しが付くもので、そんなに引っ張らんでもと思いました。あまりに引っ張るのでミスリードかと疑ってしまいました。

それらを内包しつつも面白いかったので、新人賞ってこんな感じだったかもと考え直しました。
最近の新人賞の作品は元からのレベルが高いですよね。