嘘解きレトリック

嘘解きレトリック 1 (花とゆめCOMICS)

嘘解きレトリック 1 (花とゆめCOMICS)

嘘解きレトリック 都戸利津

花とゆめ〜♪
この大きさのコミックスって、390円+税だと思ってたんですが、いつ変わったんでしょうか。
お会計時にびっくりした記憶が。

嘘が分かる少女が、街に出て探偵の手伝いをする話です。
帯文は辻村深月。「孤独な鹿乃子が初めて信頼できる人と出会う、その圧倒的な幸福に心を鷲掴みにされました。」とのこと。

この作品を読んで気付いたのですが、少女漫画っておおざっぱに言ってしまえば恋愛関係がメインなんですね。
これも主人公の鹿乃子が、嘘が分かる故に村で疎まれていた過去からの能力を受け入れてくれる探偵と出会うことが話のメインで、事件を解決するごとに探偵との信頼関係が増していくのを描いている。
つまり、嘘が分かることによって謎多き事件を看破するとか、悪人を懲らしめるとか、悪用して金儲けに使うとか(若干の兆しはあった)、そう言う話ではない、と。

こういうのって、主人公と探偵が最終的にくっつくと思うんですが、受け入れがたい感じがします。
探偵は色恋沙汰に興味がない方がいいですよね。
容姿に気を使わず、女性の色香に惑わされず、謎だけに興味を示す、そう言う探偵が好きです。
ルーツはどこなんでしょうかね。金田一耕助あたりでしょうか。

ともかく。
馬鹿で貧乏な探偵と、素直で大食らいなヒロイン。真面目一徹の警官の友達に、優しい近所の人たち。
胸糞悪い事件も一話だけですし、明治(実際には昭和初期)の薫り漂うほっこりミステリ漫画でした。
続刊も楽しみですが、掲載誌が別冊花とゆめ……。これって毎月出てるやつでしょうか?
早めの刊行を待っております。